「フォームからのメールがGmailで迷惑フォルダに入ってしまう…」
Web制作に関わっていると、こうしたトラブルに直面することは少なくありません。
今回私のところで起きたのも、まさにそのパターンでした。
最初は**「設定ミスか?ドメインの問題か?」と疑い、サーバー会社に相談**してみましたが、返ってきたのはこんな回答でした。
📩 最初のサーバーの返答(要約)
SPF・DKIM・DMARC はすべてPASSなので設定に問題はありません。
迷惑フォルダに振り分けられる理由は受信側(Gmail)のポリシーによるもので、当社側では対処できません。
スクショを入れる
正直、最初は「こちら側の問題ではないか」としか見てもらえていない印象でした。
でも、問題の切り分けを丁寧に行ったことで、サーバー会社が自ら内部調査に踏み込み、結果的にブラックリストの登録を発見・解除申請してくれたのです。
🧪 環境ごとに徹底検証した
私はまず、以下のように「できる環境・できない環境」を比較しながら、問題の切り分けを実施しました。
- 同じサーバー上の別ドメインで送信 → やはり迷惑フォルダ行き
- 別の契約者アカウントのサーバーで同じドメインを使い送信 → 通常フォルダに届く
- さらに同じドメインを他社サーバーに繋げて送信 → 問題なく届く
この結果から、「今使っている共用サーバー(のIP)に問題があるのでは?」と確信。
その旨を再度サーバー会社に共有したところ、ようやく詳細な調査をしてもらえることになりました。
🔍 サーバーが動いたきっかけは「検証結果の明確さ」
その後、サーバー会社からは以下のような回答がありました。
- 共用サーバーに割り当てられている送信IPがスパムブロックリストに登録されていたことが確認された
- 該当IPに対して社内で送信制限を実施し、ブロックリストの解除申請を行った
つまり、本当に原因があったのは“こちら側”ではなく、同じ共用サーバーの他ユーザーが送った迷惑行為だった可能性が高いということ。
⏳ 解除後も「Gmailの学習期間」が必要だった
ブロックリスト解除後もすぐには迷惑フォルダから解放されず、Gmailでの評価回復までには時間がかかりました。
私は迷惑フォルダに入ったメールのヘッダー情報をGoogleに提出し、迷惑メール扱いの解除を依頼。
これが効いたのか、およそ1週間ほどで無事、メールが通常フォルダに届くようになりました🙌
💬 補足:共用サーバーの“見えないリスク”とその限界
今回の原因は、私自身ではどうにもできないところ――同じ共用サーバー内の“他の誰か”が原因でIPがブラックリスト入りしていたことにありました。
この事実からもわかるように、共用サーバーには以下のような構造的な弱点があります。
- IPアドレスが複数ユーザーで共有されている
- 自分の使い方が正しくても、他人の迷惑行為のせいでIPの信頼性が落ちる
- メールやSEO、配信通知などに影響が出ることもある
特にメールは、IP評価が重要視されるジャンルなので、共用IPの環境ではどうしても不安定になりがちです。
🧩 サーバー会社の姿勢にも感じた“温度差”
サーバー会社としては、「共用環境なので他ユーザーの影響はやむを得ない」「安定性が必要なら上位プランを使ってください」というスタンスなのだと思います。
確かに、専有IPが割り当てられる上位プラン(VPSや専用サーバーなど)を使えば、こういった問題のリスクはほぼなくなります。
でも…個人的には思うのです。
💢 「メールが使えないサーバー」を支給されるのは納得できない
たとえ共用であっても、**“正しく設定してもメールが届かない”サーバーを提供している状況を放置するのは、おかしいのでは?**と。
しかも、それがわかったうえで「お客様の設定に問題はないが、他の要因なので対応できません」というのは、
「問題ないです、でも使えないですよ」って言ってるのと同じじゃないか、と。
正直なところ、その対応や商習慣には「これでいいの?」と思わざるを得ませんでした。
📌 だからこそ、「原因の切り分け」が最大の武器になる
ただし、こちらが冷静に環境を比較して、差分を明確に提示することで、
“本当に原因がある場所”をサーバー会社に突きつけることができたのは、大きな収穫でした。
問題を突き止めたからこそ、相手の対応が変わり、解決につながった。
だから私はこれからも、トラブル対応では「切り分け」こそが最大の防御力だと思っています。
🔗 関連記事:「トラブル対応で一番大事なことは“問題の切り分け”」
この記事は、以下の記事の実践編とも言える内容になっています。

📢 “ちゃんと使えるもの”を選びたいあなたへ。
この経験が誰かの役に立てば幸いです。
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