この記事は、医療広告ガイドラインについて「知るきっかけ」にしていただくことを目的としています。実際の判断は、厚生労働省の公式ガイドラインをご確認のうえ、専門家(弁護士・行政書士)や管轄の保健所にご相談ください。
このブログを書くきっかけになったのは、あいうみ助産院様のホームページを制作させていただいたときのことです。
サイトの内容を整理していく中で、クライアント様から広告ガイドラインにより、感想は載せてはいけない、と指摘をいただきました。
そこで改めて医療広告ガイドラインについて調べてみると、思わぬところで違反になってしまう内容がたくさんあることがわかりました。
また同時期にお話しさせていただいた別のクリニックの先生とのお話も元にしてブログを書かせていただきました。
助産院・美容クリニック・歯科医院など、医療や身体に関わるサービスを提供されている方には、ぜひ一度目を通していただきたい内容です。

医療広告ガイドラインとは?
医療広告ガイドラインとは厚生労働省が定めた、医療に関する広告のルールです。
なぜこのようなルールがあるかというと、医療はほかのサービスと違い、失敗したときのリスクが非常に大きいからです。
たとえば外食なら、料理が美味しくなくても次のお店を選べます。美容院であれば、気に入らなければ切り直しをお願いすることもできます。
でも医療は、間違った情報をもとに治療を選んでしまった場合、取り返しのつかない結果になることもあります。
だからこそ、患者さんが誤った情報で判断しないよう、広告に対して厳しいルールが設けられています。
実際に過去に制作したサイトではお客様の声や施術内容を掲載しようとしていたのですが、全てカットしました。
同時に、リサーチで見ていた他のサイトにも感想の掲載が少なかったことにも納得しました。
ルールの厳しさについては、地域や担当者によって異なるため、すぐに指摘が入る場合もあれば見過ごされる場合もあるかと思います。ただ、ガイドラインでNGとされているものを掲載するのは避けた方が無難です。
ちなみに私の地域では、厳しい担当者さんがいるようで、助産院が提供する医療行為ではない行為でも、注意が入ったりしたことがあると聞きました。
先日作成させていただいたあいうみ助産院様のホームページでは、性教育講座のみ感想を掲載する形にさせていただきました。


ホームページに載せてはいけない代表的な内容
① 患者・お客様の体験談・口コミ
「施術を受けてとても楽になりました」「先生のおかげで安心して出産できました」といったお客様の声や体験談は、原則として掲載禁止です。
個人の感想は人によって異なるため、それを見た方が「自分にも同じ効果がある」と誤解するおそれがあると判断されています。口コミサイトからの転載も同様にNGです。
また、インスタグラムなどのコメント欄に患者さんが体験談を書いてくれた場合も、そのまま引用して投稿したりすると、医療機関側が掲載したとみなされ違反になる可能性があります。
② ビフォーアフター写真
施術前後の変化がわかる写真は、条件なしでの掲載はNGです。
ただし、以下の情報をすべて写真の近くに明記することで掲載が可能になります。
- 治療の内容と費用
- 主なリスク・副作用
- 治療の回数や期間
「写真だけパッと見せる」という掲載方法は違反になります。必要な情報をセットで掲載することが条件です。
③ 誇大な表現・根拠のない最上級の表現
「愛知県No.1」「100%安全な施術」「必ず改善します」といった表現は誇大広告にあたります。
どんなに自信があっても、客観的な根拠がない限り使用できません。「絶対」「必ず」「確実に」といった断言表現も同様です。
④ 他院と比較して優れていると示す表現
「他のクリニックとは違います」「〇〇院よりも安心」のように、他の医療機関と比べて優位性をアピールする表現も禁止です。著名人からの推薦コメントなども該当します。
⑤ 費用やキャンペーンの強調
「今だけ!初回50%OFF」「期間限定価格」のように、費用やキャンペーンを目立たせる表現は、患者さんを不当に誘引するとみなされる可能性があります。価格の掲載自体は問題ありませんが、過度に強調する見せ方には注意が必要です。
以前お話する機会があったクリニックの院長さんも、キャンペーン情報はSNSには掲載せず、院内のチラシのみにとどめているとおっしゃっていました。実際に現場でガイドラインを意識して運用されている事例として、参考になるかと思います。
掲載できる情報もあります
禁止事項が多く感じるかもしれませんが、掲載できる情報もたくさんあります。
- 医師・助産師などの氏名・資格・経歴
- 提供しているサービスの内容(施術名・診療科目など)
- 診療時間・所在地・連絡先
- 費用
また上記にも記載しましたが、ビフォーアフター写真に関しては必要な情報を添えることで掲載できるようになります。
まとめ
医療広告ガイドラインは、患者さんを守るためのルールです。善意でやっていたことが違反になっていた、というケースは実際に起きています。
ホームページを制作するときやSNSを運用するときは、ぜひこのガイドラインを念頭に置いてみてください。
「これって大丈夫かな?」と迷ったときは、専門家や管轄の保健所にご相談されることをおすすめします。この記事はあくまで「知るきっかけ」として活用していただければ幸いです。
ホームページ制作に関してご不明な点があれば、お気軽にご相談ください!
